四柱推命旺

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日干の強弱判断実例1~日干最強ではないが、身強と取れる命式の例

以下は先日、虎の舞の命名サービスにご依頼いただいたお子様の命式です。

天干
地支
蔵干戊・癸・乙(分野:戊)乙・甲(分野:乙)戊・癸・乙(分野:戊)癸・壬(分野:壬)

命式判断

まずは解命の結果からご確認ください。

  • 日干: 癸水
  • 格局: 正官格
  • 日干の強弱: 身強(平強)
  • 用神: 丙火
  • 喜神: 火・木
  • 忌神: 金・水
  • 閑神: 土

日干の強弱についての判断と解説

日主は癸水、格は普通格局の正官格に分類される命運です。

お生まれは辰月の分野・戊、つまり土旺ですので、日干・癸水は死令となり、一見して身弱と判断できそうです。辰は地支に二つ、また水を漏らす卯木や、時干には丙火もあり日干の癸水のエネルギーを奪っています。ただ目で見て直感的に判断することは間違いにつながりやすいですので、まずは五行別のエネルギー量を見てみましょう。

五行力量
5.33333
3.0
13.33333
8.0
3.7

原局の判断は以上のようになり、やはり土旺である土が最強となっています。また金は天干の庚金が二干あり、これによって8ほどの力量がありますが、水とあわせても11.7にしかなりません。このため原局の判断では、土剋水優勢となり、身弱と判断できます。

しかし、地支には子・辰の水局半合があり、これは成立しています。つまり月支の辰は蔵干が水(癸・壬)へと変化するため、その変化を考慮しなければなりません。変化後の力量は以下です。

五行力量
4.66666
3.0
5.66666
8.0
5.33333

となり、土が約-5.5、そして水が約+2.6となり、最強が土から金へと変わりました。こうなると、身弱とは判断できません。なぜなら、印が最強となっているためです。加えて、土->金->水の流れとなり、結果として水は十分な生助を受けていることが分かります。

このため身強と判断できるのです。ただし、五行の力量を見ると日干は突出して強いわけではありませんから、平強程度の命式です。またこちらの命式は、ご覧のように木・火・土・金・水の五行バランスが良く取れていますし、命式を見ると五気が相生の流れとなっていることが分かります。このような命式は、生まれつき福運があることを示しています。

特にこの命式の良い点は、天干に庚金が二干並び、大運に甲木や乙木がめぐっても去とならない点。また、地支の子は午が来ても、辰のおかげで去とならない点が素晴らしく、日干が衰えにくいのです。このため、一生を通じて安定した運気を得やすい吉相の命式と言えます。つまり、歳運でどのような干支が巡ってきても、命式のバランスが大きく崩れにくいという命式が、福運の強い命であるわけです。