命式(四柱八字)の出し方
この記事では命式(四柱八字)の出し方について解説していきたいと思います。命式の出し方につきましては、当サイトなど自動で算出できるプログラムがありますので、あえて自分でやる必要もないのですが、「命式の算出方法がどのような仕組みになっているのか?」を知ることは大切だと思います。
命式の出し方は特に難しいことはありませんで、年柱・月柱・日柱・時柱のすべてを一気に解説していきます。
六十干支について
まずそれぞれの柱を出す前に、すべての柱において共通・基本となる六十干支について知っておいてください。以下に表を掲げますが、年柱・月柱・日柱・時柱いずれも全てこの六十干支の流れに基づいています。
51 | 41 | 31 | 21 | 11 | 1 |
---|---|---|---|---|---|
甲 寅 | 甲 辰 | 甲 午 | 甲 申 | 甲 戌 | 甲 子 |
52 | 42 | 32 | 22 | 12 | 2 |
乙 卯 | 乙 巳 | 乙 未 | 乙 酉 | 乙 亥 | 乙 丑 |
53 | 43 | 33 | 23 | 13 | 3 |
丙 辰 | 丙 午 | 丙 申 | 丙 戌 | 丙 子 | 丙 寅 |
54 | 44 | 34 | 24 | 14 | 4 |
丁 巳 | 丁 未 | 丁 酉 | 丁 亥 | 丁 丑 | 丁 卯 |
55 | 45 | 35 | 25 | 15 | 5 |
戊 午 | 戊 申 | 戊 戌 | 戊 子 | 戊 寅 | 戊 辰 |
56 | 46 | 36 | 26 | 16 | 6 |
己 未 | 己 酉 | 己 亥 | 己 丑 | 己 卯 | 己 巳 |
57 | 47 | 37 | 27 | 17 | 7 |
庚 申 | 庚 戌 | 庚 子 | 庚 寅 | 庚 辰 | 庚 午 |
58 | 48 | 38 | 28 | 18 | 8 |
辛 酉 | 辛 亥 | 辛 丑 | 辛 卯 | 辛 巳 | 辛 未 |
59 | 49 | 39 | 29 | 19 | 9 |
壬 戌 | 壬 子 | 壬 寅 | 壬 辰 | 壬 午 | 壬 申 |
60 | 50 | 40 | 30 | 20 | 10 |
癸 亥 | 癸 丑 | 癸 卯 | 癸 巳 | 癸 未 | 癸 酉 |
干支に番号を振ってありますが、その順番で干支が巡っていきます。すなわち1番の「甲子」の次は2番の「乙丑」です。そして最後、60番の「癸亥」まで巡りましたら、今度はまた「甲子」に戻ってきます。
この流れは全ての柱に共通であり、四柱推命の基本となる概念ですので、まずはこれを頭に入れておいてください。ちなみに六十干支については「六十干支と空亡」をご覧ください。
年柱の出し方
年柱は一年毎の干支をあらわす柱です。今年は【己亥】ですから、来年はその次の【庚子】。昨年は一つ前に戻って【戊戌】の年でした。これも六十干支表を見ればすぐに確認できます。
西暦から簡単に自分の年柱を知る方法
西暦から簡単に自分の年柱を知る方法があります。それは「西暦年から3をマイナスし、その数を60で割った余りを求める。その余りが年干支の番号」というものです。
私の場合は1981年生まれですから、1981-3=1978であり、1978を60で割ると余りは58となります。上の表から58番の干支を探すと【辛酉】が見つかりました。これが私の年柱です。ちなみに余りが0の場合は60としてください。
年干支の始まりは立春から
ただしその方法だと年柱を間違える可能性があります。なぜなら干支暦の切り替わりは「立春」だからです。立春は大体2月4日頃です。このため1月生まれの人の場合は、さきほど出した数からさらに1マイナスしければいけません。
ですから1981年生まれでも立春前までの生まれの場合は年柱は【庚申】となります。
正直これは面倒くさいですから、万年暦を調べて正確な干支を出すか、コンピュータの判断に任せた方が良いでしょう。
特に誕生日が2月4日前後の方は注意が必要です。干支の切り替わりは何時何分まで正確に決まっていますので、正確なデータやプログラムで判定する方が確かだと思います。ちなみに立春の時刻は毎年変わりますから、その年によって調べる必要があります。
月柱の出し方
月柱もその月の1日から切り替わるわけではありません。四柱推命は干支暦を基盤としていますが、干支暦は二十四節気によって成り立っていますから、月の切り替わりも当然二十四節気を元に判断します。
二十四節気については「二十四節気について」をお読みください。
二十四節気とは、1太陽年を太陽の黄道上の位置によって二十四に分割したもの(定気法)です。四柱推命では、1太陽年を日数で割った平気法ではなく、以上の定気法を用いて季節を配します。このためその年によって節入り日が異なり、一定とはなりません。ちなみに今年2019年の立春は2019年2月4日12時でした。
時柱に配する月の干支は、二十四節気のうち十二ある「節気」を節目として配置します。すなわち立春・啓蟄・清明・立夏・芒種・小暑・立秋・白露・寒露・立冬・大雪・小寒がそれであり、これら節気の節入り日をもって干支が切り替わります。
したがって月始め(1日)が干支の始まりではない点に注意が必要です。たとえば今年の大雪の節入りは2019年12月7日19時であり、この時刻をもって月柱が【乙亥】から【丙子】に変わります。
月干支を四季で覚える
地支においては1年12ヶ月に十二支が割り当てられますから、毎年地支は一定に巡ります。このためまずは月と地支との関係で覚えると良いでしょう。
十二支は季節で四つのグループに分けることができます。以下をご覧ください。
- 春(寅・卯・辰)(2月・3月・4月)
- 夏(巳・午・未)(5月・6月・7月)
- 秋(申・酉・戌)(8月・9月・10月)
- 冬(亥・子・丑)(11月・12月・1月)
このため、2月の立春過ぎの生まれであれば、地支は必ず寅になることが分かります。(2月生まれでも立春前の場合は丑です。)
年柱と月柱の相関関係
年柱と月柱には以下のような相関関係があります。これを覚えておくと、一応年柱だけ知っていれば月柱も自ずと分かることになります。
年柱・天干 | 寅月の干支 |
---|---|
甲・己 | 丙寅 |
乙・庚 | 戊寅 |
丙・辛 | 庚寅 |
丁・壬 | 壬寅 |
戊・癸 | 甲寅 |
つまり甲か己の年は、必ず丙寅から始まるということです。セットになっている干はすべて干合する干ですから、覚え方としては「干合し、化する五行を生じる五行が寅月の天干となる」という具合です。(例:丁・壬は干合して木となる。木を生じるのは水のため、丁・壬年の寅月は【壬寅】である。)
そしてもちろん月柱も六十干支の流れにしたがうわけですから、【壬寅】の次の月は【癸卯】という風に順番に巡っていきます。なお、六十の干支が巡るため、すべての干支が一周するには5年かかります(60÷12=5)。つまり月柱は5年周期というわけです。
日柱の出し方
日柱も考え方は同様です。日干支は日に一つずつ干支が巡っていきます。今日は【己丑】、明日は【庚寅】、その次は【辛卯】という具合です。これが延々と古代から乱れなく続いているのが四柱推命なのです。
もちろん干支は六十で1セットですから、一周するには六十日かかります。つまり約2ヶ月周期で日の干支は巡っていきます。
日柱を年月日情報のみから計算するのはとても大変ですから、万年暦を調べるか、プログラム判定に任せると良いでしょう。
時柱の出し方
1日を十二支で等分し、2時間を一刻として干支を配したのが時柱です。このため1年同様、1日の中で巡る地支は決まっています。1時間で一刻ではない点は注意が必要です。
時干支については以下、時刻と干支の対応表をまずはご覧ください。
時刻 | 干支 |
---|---|
23時~翌1時 | 子 |
1時~3時 | 丑 |
3時~5時 | 寅 |
5時~7時 | 卯 |
7時~9時 | 辰 |
9時~11時 | 巳 |
11時~13時 | 午 |
13時~15時 | 未 |
15時~17時 | 申 |
17時~19時 | 酉 |
19時~21時 | 戌 |
21時~23時 | 亥 |
真夜中24時を子の刻の中心とし、正午を午の刻の中心と定め、十二支を配したのが時干支です。まずは時刻と地支の配分を覚えましょう。2時間ずつ子、丑、寅と巡っていくため覚えるのは難しくないはずです。
月柱では地支と四季を対応させて覚えることができますが、時刻も同様、夜は冬(亥・子・丑)、朝は春(寅・卯・辰)、昼は夏(巳・午・未)、夕は秋(申・酉・戌)という風に覚えると簡単です。
さらに六十干支が5日で一巡(60÷12=5)することから、次のように日柱と時柱の相関関係が成り立ちます。
日柱・天干 | 子刻の干支 |
---|---|
甲・己 | 甲子 |
乙・庚 | 丙子 |
丙・辛 | 戊子 |
丁・壬 | 庚子 |
戊・癸 | 壬子 |
すなわち、甲もしくは己の日は必ず【甲子】刻から始まるというわけです。これを覚えておくと、日柱が分かればその日一日の時柱も分かることになります。覚え方としては、セットとなる干支が干合の関係にあるため、「干合し、化した五行を剋す五行が子刻の天干となる」という具合です。
つまり甲と己は干合して土となり、土を剋す五行は木です。このため、甲もしくは己日の子刻は【甲子】になることが分かります。
ただしこれも自分で計算するのは面倒ですし、間違える可能性もありますから、やはり万年暦かプログラム判定に頼ったほうが良いでしょう。