四柱推命旺

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位相の判断方法~同一五行に偏る命式が最も悪いワケ

今まで鑑定・ご相談の中で最も波乱・不幸な方の特徴的な命造として、今回は『同一五行に偏る命式』について解説してみたいと思います。四柱推命において、喜命とは、結局のところ五行バランスが取れているか否か(相生・相剋も含む)、また調候が適切か否かどうかという点に尽きます。

そこで今回は、なぜ同一五行に偏る命式が最も悪いのか?について解説したいと思います。

従格(外格)の中では、従勢格が最も喜となる理由

上記タイトルについては、武田考玄氏もその著書で述べています。すなわち、位相が低くなりがちな従格の中でも、最も喜の傾向があるのが従勢格なのですが、これも五行バランスが関わっています。

つまりこれは、五行バランスが悪い命造は喜命ではなく、忌命であるということを示しています。以下に、従格の五行の偏り方を見てみましょう。

  • 従旺格:比劫と印に五行が集中(五行バランスが悪い)
  • 従児格:食傷や財に五行が集中(五行バランスが悪い)
  • 従財格:財・食傷・官に五行が集中(五行バランスが悪いが、食傷や官がある場合は従勢格に似るため、喜の傾向がある)
  • 従殺格:財や官に五行が集中(五行バランスが悪い)
  • 従勢格:食傷・財・官に五行が集中(五行バランスが悪くなりがちだが、三行に集まるため、その他の従格よりは喜となる)
  • 一行得気格:その名の通り一行に集中(五行バランスが極めて悪い)

ということになります。このため、綺麗な従格ほど五行バランスが悪く、位相が低くなる傾向があるのです。

なぜ五行バランスが悪いと運勢も悪くなるのか?

そこで自然と上記のような疑問がわきますが、これは五行それぞれに対する生剋名の役割に注目していただくと分かりやすいでしょう。以下、生剋名の主な役割です。

  • 比劫:自我意識や自尊心、やる気や自信などを司る
  • 印:思考すること、知識を得ること、精神面の安定等を司る
  • 食傷:アイディアや自己表現、遊びや生活の豊かさ等を司る
  • 財:財を得る行動力や人との関わりあい、異性関係等を司る
  • 官:自己を律する心や克己心・忠誠心・社会性等を司る

上記のような役割が生剋名にはあるため、一行が突出して強いと、それぞれの生剋名の特徴が強く出ることになります。しかしこれは、逆に他の部分が弱くなる(あるいは全くない)ことを示しています。それでは以下、それぞれの生剋名だけが強いとどのような気質・状況になるのかを簡単に解説します。

  • 比劫が突出して強い場合:自我意識ばかりが強く、協調性がない。周囲の意見を聞かず、対立することが多い。考え方が直線的で、周りには無関心となる。孤独。
  • 印が突出して強い場合:頭でっかちで、考えるばかりで行動しない人となる。思考力や妄想力が発達するため、理想家だったり、神経質な人も多い。くよくよと悩む。
  • 食傷が突出して強い場合:自由奔放で遊び好きで節操がない。欲望と感情のままに生きるため、失敗することが多い。そのため生活に困窮することになる。犯罪者にも比較的多いタイプ。
  • 財が突出して強い場合:金銭欲・物欲が強く、浪費癖がある。財を得ることに必死になるが、思考力(印)が弱いため安易に大金を得ようと考えたり、付け焼き刃なことが多く、貧しくて波乱の人生となる。
  • 官が突出して強い場合:外面は良いが、内面は荒みがちで、自暴的。気が小さく、何事においても消極的で、ネガティブ思考な傾向あり。また周囲から批判・攻撃を受けやすいが、面と向かって喧嘩することを恐れ、ストレスを溜めやすい。病弱、地味。

生剋名別の役割と傾向を示しましたが、従格はいずれも特定の五行にバランスが集中しやすいため、忌の傾向があるのです。

ですから従勢格の場合は、日干が弱くても、食傷・財・官があり、それらの気勢が流通するため、一行に集中しているよりも運気・位相が高くなるのは当然と言えます。

なお、この理屈は例えば従旺格でも、普通格局の極強でも同様ですが、そもそもの喜神・忌神が異なりますので、最後にその点を解説しておきます。

普通格局と従格における喜・忌の違いについて

そこで次の段階として、『それでは、従旺格で比劫や印が喜神の人はどうなのですか?』といった疑問がわくと思います。今までの鑑定経験を踏まえた、上記についての答えは以下です。

従旺格の人で、大運に比劫(喜神)が巡っても、喜とはならない

四柱推命に詳しい方はご存じのとおり、従旺格の喜神には比劫や印が含まれています。しかし先ほどの解説を踏まえるならば、既に比劫や印が突出して強いところに、さらに大運に比劫や印が強まったところで、運勢に喜の傾向があらわれるとは思わないでしょう。

実際に、従旺格の人でこれまで大運に比劫・印の喜神が巡っていたが、平凡あるいはそれ以下の低調な人生だったということが多いのです(姓名構造にも影響を受けますが)。これは先ほどの生剋名の理論を見ていただければ分かるとおり、生活を豊かにする食傷の働きや、お金を豊かにする財の働きが欠けているのであれば、豊か(喜)にはなりようがないということになります。

従旺格の喜神は官以外です。つまり食傷・財も含まれているのですが、本来はこの理に照らすと、喜神は食傷・財、閑神として比劫・印、忌神として官とすべきなのかもしれません。

なお普通格局で印・比劫ばかりが強い外格崩れの場合も同様ですが、こちらは大運に比劫や印が巡ると従旺格よりもさらに波乱が重々となるようです。

またこれは、日干が弱い従児格・従財格でも同様です。すなわち日干が強い・弱い、あるいは喜神・忌神を基準に思考するのではなく、五行バランスを重視して命式を見定めることによって、命造の真の喜・忌が明確になると言えるでしょう。

一行が突出して強い場合、喜・忌の変則的な見方

以下は普通格局の場合ですが、通常身強の喜神は食傷・財・官、身弱の喜神は印・比劫と考えている方もいるかもしれません。しかしこれは要注意です。この場合も、五行バランスの観点から考えることが必要なのです。

つまり、一行が突出して強い場合は、それを生じる五行は必ず忌神となるということです。

  • 比劫が突出して強い(身強):印が忌神
  • 印が突出して強い(身強):官が忌神
  • 食傷が突出して強い(身弱):比劫が忌神
  • 財が突出して強い(身弱):食傷が忌神
  • 官が突出して強い(身弱):財が忌神

上記は普通格局における忌神です。従格の場合、原則的な喜・忌は変わるものの、二行が突出したのでは喜とならない、ということを覚えておいてください。