四柱推命旺

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ryuchell(比嘉龍二)さんの先天運解読と喜神・忌神~姓名の凶暗示についても解説

本日は、最近死亡したタレントのryuchellさんの命式を解命してみたいと思います。早速ですが、ryuchellさんの命式を見てみましょう。。

ryuchell さんの命式と喜神・忌神

ryuchellさんは1995年9月29日生まれとあります。

天干
地支

ryuchellさんは日干・癸水であり、月支は酉・金旺に生まれる身強の人です。三柱において、既に金が10、水が15程度の力量をもつため、普通格局および日干強弱も確定する命式です。

このため格局および喜神・忌神も即座に明らかとなります(ただし、時柱が分からない限り、用神については確定できません)。

  • 日干:癸水
  • 日干強弱:身強(小~中強程度)
  • 格局:偏印格
  • 用神:甲か丙
  • 喜神:木・火
  • 忌神:金・水・土(閑神)
  • 調候:丙火

となります。用神は命造において金が大過する場合は丙火、水が大過する場合は甲木となりますが、木と火が喜神であることは明確です。

また金が大過する場合は土は忌神、水が大過する場合は閑神となりますが、いずれにしても忌寄りとなります。特に湿土を忌むことになりますが、ryuchellさんの死亡日にも多くの土があらわれていたことから、忌であることが分かります。

なおryuchellさんの性的指向から、大運を『男性』で判断するか『女性』で判断するか迷う方もいるかもしれませんが、体が男性である以上『男性』として判断するのが通常となります。

ちなみに死亡時の大運は、『壬午(男性)』、『戊子(女性)』となり後者において忌神の子水が巡っているものの、それだと成功(ブレイク)した時期にも忌神(亥)が巡ることになるため、『壬午』で正しいと確信しています。

というのも、虎の舞で解説したように、ryuchellさんのご本名における姓名構造は喜神一点もないため、喜神運であっても忌象が出る可能性が高いためです。このように姓名構造が先天運に照らして大変悪い場合は、大運に喜が巡っても喜象があらわれないどころか、かえって悪い事象が起こることがよくあります。

なお『ryuchell(13/陽火)』という芸名は彼にとって喜神であり成功と財成を予感させます。しかし、本名とは相剋となっていました。

ryuchell さんの大運動向

つづいてryuchellさんの大運動向を簡単に見ていきます。

1999年~【甲申】

申は忌神の金を強める忌の大運です。ryuchellさんの命造は水も強いため、申金と酉金が強まり、その上で金は水をも生じ強めますので、色々と悩みや苦難の多い時期となります。それは印が大過するからで、後述するように印が精神を象徴することから起こる事象でもあります。

また比劫の水が強まることは、家庭環境の悪さや、貧しさを暗示しています。比劫が大過して財が無力となる場合は、父親との縁も薄い暗示です。

なおryuchellさんの幼少期については詳しく知りませんが、性的指向の問題で悩んでいたという記事がありますので、この時期に相当悩まされたものと推測できます。

2009年~【癸未】

大運逆行ですので未は土旺運から入ります。未は元々燥土ですが、亥水の水によって湿土となり、金を生じるため忌の傾向ある大運と言えます。おまけに天干にも癸水が巡り、湿土生金より強まるという具合です。

このため引き続き環境の悪さや悩み多いものの、未の蔵干に丁火をもつため、前運よりは光が見えてくるといった大運です。それは未・火旺運からで、概ね6年後の2015年~となります。

そしてやはり2015年には、『2015年9月、『行列のできる法律相談所』に恋人のぺこと共に出演。司会の明石家さんまとギャグを生み出すなど、これが話題を呼び以降、ぺこと2人揃って「ぺこ&りゅうちぇる」としてバラエティ番組への出演が増加した。』と転機が訪れていることが分かります。

その後の活躍はご存知のとおりですが、やはり彼の姓名構造は非常に悪いため、成功の裏では悩みが尽きなかったものと想像できます。

2019年~【壬午】

地支には午火が巡り概ね喜となる大運ですが、天干に壬水が来て水を剋すため、吉凶半々となる暗示です。特にryuchellさんの命造は金・水がとても強いため、天干に壬水が巡ることで水の力量がより強まり、火のエネルギーを半減させてしまうためです。

死亡した流年の干支は【癸卯】ですが、ここにも癸水が巡るため、木が水によって腐り喜を発揮できない暗示となります。ちなみに卯は原局の亥と木局半合の関係ですが、冲する酉金があるため半合は起きません。

上記の判断から、大運動向においては喜の傾向あるものの、姓名構造が極めて悪いことから、忌象の方が強くあらわれたということが言えます。

これは五行の力量計算をしてみるとすぐに分かります。ryuchellさんの本名の五格と、原局(三柱)の五行の力量をあわせた数値を見てみましょう。

  • 木:約2
  • 火:0
  • 土:約12
  • 金:約20
  • 水:約20

と明らかに金・水大過。ですのでここに大運の【壬午】が来ても、火は以下くらいの力量にしかならないため、大きな喜を発揮するわけがないのです。

  • 木:約2
  • 火:約7
  • 土:約12
  • 金:約20
  • 水:約22

※金と水あわせて40越え。これに比べ、喜神はあわせて10の力量にも満たず、喜神運でも苦難多い運気となります(もちろん時柱の構造によって上記の力量は多少変わります)。

印が大過し、なおかつ忌神となる場合の気質傾向(精神状態)

おまけとして、印が大過する場合の忌象などを解説致します。

以下は普通格局において、忌神の印が大過する場合です。印はインプットと覚えておくと良いでしょう。

  • メンヘラ傾向。
  • 考え事が多くなり、その結果、神経をすり減らすことになる(うつ病に罹る人も多い)
  • 神経過敏になる。ちょっとしたことがとても気に掛かるようになったり、傷ついたりしやすくなる
  • 他力本願的になり、人に頼りたくなる(自分が無力だと感じる)
  • 羞恥心の増大。被害妄想の増大
  • 引きこもりたい精神状態に陥る
  • 周りから責められたり、別れ等を経験すると衝撃を受け、落ち込み方が普通(印大過ではない人)の人よりひどい
  • 内面的・自傷思念・自傷行為
  • いい人に見られがちだが、騙されやすい傾向

などですが、その逆のパターンも見てみましょう。これは、食傷が大過する場合です。なぜなら、印とは逆に、食傷はアウトプットだからです。

  • 考える前に行動してしまう。深く悩んだり、落ち込むことが全くない
  • 無思慮、無分別、デリカシーがない
  • 攻撃的、他を責める傾向、時に暴力
  • 考えるよりも口が先に出てしまい、争い事を起こす
  • 自分のことよりも、周りのこと(人々)が過剰に気になってしまう。自分よりも人に厳しいタイプ
  • おしゃべりで舌鋒鋭いため、周囲から疎まれることが多い
  • 食傷(忌神)大過は犯罪者や反社会的な人に多い

などです。このため、やはり印と食傷がバランスしていることが良いことは言うまでもありません。なお、忌神の官が大過する場合も、印の大過と似たような傾向があらわれます(若干違いますがここでは省略します)。

印単独強と、比劫印強との性質の違い

また四柱推命の解説を見ていると、『印と比劫が強すぎる人は、自己中心的で協調性がない』というようなことを聞きますが、これは比劫と印がどの位の比率で、なかかつどの程度強いのかという点でかなり異なってきます。

また、比劫や印が強くても、官がある程度ないのかでも相当気質は違ってきますので、一方的な見方と言えるでしょう。

さらに、比劫が喜神となる特別格局では、全く事情が異なってきますので注意が必要なのです。

以下に、それらの違いについて簡単に記しておきます。

  • 印と比劫ばかり(普通格局):剛毅タイプ。一件ソフトに見えるが内面は頑固で融通がきかない傾向。やや視野が狭く、社交性に乏しい。
  • 比劫ばかり(普通格局):自我突出タイプ。自己中心的で協調性はあまりない。ワンマン社長タイプ。
  • 印ばかり(普通格局):性格的にはソフトで人当たりも良い。内面は少し消極的で、他力本願的なところがある。
  • 印比劫強いが適切な官あり(普通格局):芯が強く管理能力あり。自我突出・自己チュータイプではなく、従順な面あり、社会性もある。