四柱推命旺

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佐野史郎さんの先天運解読と喜神・忌神・大運動向

虎の舞でも記事を書きましたが、その根拠となる佐野史郎さんの先天運解読結果について解説します。

早速佐野さんの命造(三柱)を見てみましょう。

佐野史郎さんの命式と格局

佐野史郎さんは1955年3月4日の生まれとあります(ウィキペディア)。その三柱構成は以下となります。

天干
地支

佐野さんは日干・甲木の生まれであり、月支は寅月・木旺です。このため日干が月令を得ており、特別格局に分類されます。格局は比肩が司令しているため健禄格です。

日干が月令を得る場合、従旺格となる可能性もありますが、佐野さんの命造は月干に財の戊があり、地支(未)に通根しているため従旺格にはなりません。

佐野史郎さんの日干強弱と喜神・忌神

日干強弱は三柱で中強以上となっており、特に比劫の木が18程度の力量をもち、強いことが分かります。さらに日支の子水が日干を生じているため、身強確定となります。

調べたところ、ほぼ全ての時間帯で日干が中強以上となりますが、日中の巳・午・未の時間帯のみ小強程度となります。しかし、日干が強いことには変わりありません。

これにより、佐野さんの大凡の解命結果が明らかとなります。

  • 日干:甲
  • 格局:健禄格
  • 日干強弱:身強(小~中強)
  • 用神:丙火
  • 喜神:火・土
  • 忌神:木・水
  • 閑神:金(忌神寄り)
  • 調候:時柱が金・水の時間帯なら丙火必要

このようになります。用神は比劫の木が強く、財の土が通根しているため、必然的に木・土の通関となる火を取ります。特に寅月生まれですので、丙火が必要であり、調候の役割も果たします。

日支に子水がありますので、水を生じる金は忌神寄りの閑神です。子が忌神であるため、湿土よりも水を抑えてくれる燥土を好みます。

以上の解命結果から、佐野さんの病気が発覚した時期と大運位相を確認してみましょう。

佐野史郎さんの大運位相

佐野さんのウィキペディアには、『同年(2021年)12月10日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日)に出演し、病名が多発性骨髄腫であることを明かし、再入院して治療中であることが公式サイトで公表された。』とあります。

佐野さんの大運において、2021年は【壬申】金旺運でした。まずは申の働きについて見ていきます。申は子と水局半合を形成する地支ですが、月支に寅(申と冲)があるので水局半合は形成しません。ただし、申中の壬や庚が子水を生じることになりますから、総じて水が強まります。

さらに、天干には壬水が訪れ、子や申と共に水が勢いを増すことになります。三柱+大運での水の力量を計算すると、大体14程度ですが、時柱によってはさらに強まります。また、佐野さんは姓名に金と水をもっていますので、厳密にはこれも計算に入れます(その場合、水の力量は20程度と大過)。

強まった水は、当然木を生じます。佐野さんは命式に、甲・乙・寅(甲)・未(乙)と4つの木の干をもっていますので、これらが水に生じられ、木のエネルギーが増大します。

さらに水は火のエネルギーを抑制するため、比劫の木は強まった状態で、そのエネルギーを放出する術がありません(食傷の火が無力です)。ここが問題となり、上記の病を発したと考えることができます。

幸い、土の五行も適度にあり、水・木が強まったといっても『著しく大過』とは言えないほどの力量だったため、その後復帰しています。しかし姓名構造によっては、さらに状況が悪化していたと考えられます。

虎の舞でも解説しましたが、用神が姓名にないことが大きな問題となる、病弱傾向となる一例です。なおこれは一時的な問題ではなく、用神が姓名にないことで、気質も薄弱的で弱々しくなりますので、一生を通じて悪影響がある、と考えるべきです。