四柱推命旺

十干と十二支から解命を行う本格的四柱推命の専門サイトです。四柱推命の本質と解命方法を詳しく解説し、ユーザーの皆様の理解を深めていきたいと思います。

位相の高い命式の判断実例~広末涼子さんの先天運解読

今回は虎の舞のほうでも位相の高い命造として紹介した、広末涼子さんの実際の命式を解命したいと思います。

なお広末さんの生まれた時間については、以下のサイトの情報を参考にしており、間違っている可能性も少なからずあることは一応記しておきます。

【出生時間の分かる有名人まとめWiki from2ch】

広末涼子さんの命式と格局

それでは早速、広末さんの命式を見ていきましょう。広末さんは1980年7月18日9:30高知県生まれとのことです。

天干
地支

以上が広末さんの四柱構造です。日干・壬水の生まれで、月支は未・火旺です。地支には巳・辰・未など火・土が優勢のため、日干は身弱となるものの、地支に水源の申金があり、天干の庚金に通じているため日干が著しく弱くなることを防いでいます。

また、年干の庚金は月干の癸水を生じ、さらに癸水が日干の壬水を生助するという相生の配置となっており、この点だけでも大変喜の傾向が見られます。つまり、日干身弱であってもこのような気の流れがあることによって、忌神運期でも耐える(運気を保つ)ことができるようになるのです。

命式に五行を書き入れてみます。

天干乙(木)壬(水)癸(水)庚(金)
地支巳(火)辰(土)未(土)申(金)

ご覧のように、五行が具備されており、なおかつすべての天干・地支が隣り合う五行と相生関係となっていることがお分かりいただけるでしょう(日干・日支のみ相剋となりますが、日支は配偶者宮ですので、結婚運についてはやや波乱となります)。

それでは以下に広末さんの命式・解命結果を示したいと思います。

  • 日干:壬水
  • 日干強弱:身弱(小弱)
  • 格局:傷官格
  • 用神:庚金
  • 喜神:金・水
  • 忌神:火・木・躁土
  • 閑神:湿土
  • 調候:壬水
  • 位相:高(高の中でも高めの部類に入ります)

このようになりますが、次は位相の判断方法概略と、なぜ広末さんの命造は位相が高いのか?について解説したいと思います。

位相の判断方法概略

原局における位相の判断基準には、主に以下の項目があります。それぞれの項目において、広末さんの命式を比べてみましょう。

  1. 日干強弱の視点(日干が強すぎても弱すぎても良くない。また五行が流通(相生)していると、忌神が大過せずに日干強弱が保たれるため吉):広末さんは身弱であるものの、日干の力量が弱くなりすぎない
  2. 五行を具備していること:広末さんの命式は五行具備
  3. 気勢が流通していること:広末さんの命式は気勢流通
  4. 用神を具有すること:広末さんの用神・庚は天干・地支両方にあらわれる
  5. 調候を具有すること:広末さんの調候:壬水は天干・地支両方にあらわれる
  6. 大過する五行がないこと:広末さんの命式は大過する五行なし(忌神の土が最強だが、9程度の力量)

このように、広末さんの命式は位相の判断基準をすべてクリアしているため、大変位相の高い先天運であることが分かります。ついでに広末さんの五行力量も見てみましょう。

7程度
5~6程度
9程度
3程度
8程度

稀に見るバランスの良い命式です。極端な身弱の人になると、忌神の五行が40程度の力量になります。日干の力量も適切なため、健康運位相もかなり高めとなりますが、健康運位相においては日干強でなおかつ五行バランスの良い人のほうが高位相となります。

ちなみに生剋名が示す財運や才能発揮運など五種類の運勢も、五行具備・気勢流通の二項目を見ることで、すべての位相がある程度高いことが分かります。

たとえば食傷(木)が示すのは才能発揮運ですが、広末さんの食傷の力量は7程度で、日干の力量とほぼ同じであるため、大変仕事運(才能を発揮すること)に恵まれることが分かりますし、財運(火)においても力量が平衡なため、位相が非常に高いのです。

ということは、食傷・財・官・印・比劫が象徴するすべての運勢に恵まれるということであり、人生においてこれらの運勢を不足なく享受できるということになるのです。

※ちなみに昔から神殺の有無や空亡で命式の喜忌を判断しようという占い師がいますが、これは全く位相とは関係がないのでご注意ください。なぜなら、神殺や空亡自体が的外れな概念のため、見ても意味がないのです。

先天運位相が高くても姓名構造が悪い場合は位相が中程度となるが、広末さんの場合は?

しかし、原局の位相がいくら高くても、姓名構造が極端に悪い場合は波乱含みの人生となることは虎の舞でも述べた通りです。

そこで広末さんの姓名をうかがうと、五格の構成は以下のようになっており、喜神がしっかりと入っていることが分かります。

広末涼子(天格・20・陰水、人格・17・陽金、地格・15・陽土、外格・18・陰金、総格・35・陽土)

また、広末さんの姓名構造が素晴らしいことは、広末さんの大運動向を見ても明らかです。なぜなら、広末さんの大運は10代から忌神が巡っているためです。以下に広末さんの大運を示します。

  • 【3~13歳】壬午:火旺
  • 【13~23歳】辛巳:火旺
  • 【23~33歳】庚辰:木・土旺
  • 【33~43歳】己卯:木旺

このようになっており、第一運から現在までずっと忌神運が続いているのです。この時、もし位相が低い先天運または姓名の人であれば、このように忌神運が幼少期から続く場合は波乱や病弱に悩まされたり、境遇の不安定や貧しい状況に陥ることになるのですが、広末さんの場合はむしろ安定した運勢を得るため成功繁栄してきており、姓名の吉暗示を裏付けていると言えるでしょう。

ですから、姓名構造だけを吉配置にしてもダメで、先天運とのバランスを取ることで広末さんのように忌神運期でも良運を発揮するようになるのです。広末さんの場合は、人生の大半(幼少~60代くらいまで)に忌神が巡りますので、日干のエネルギーを確保するために喜神の金・水を中心に構成することが吉であり、彼女の姓名は真にその通りの構造となっているのです。

ちなみにもし広末さんの大運が逆で、人生の大半に喜神(金・水)が巡る場合は姓名構造をどうするのか?ということについてですが、その場合は五行全てのバランスを取ることが最も吉となります。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。虎の舞の記事は以下です。

【一生涯良運に恵まれる用神・調候具有の姓名とはなにか~姓名構造だけで吉凶は決まらないという極めて重要な事実とその解説】