四柱推命旺

十干と十二支から解命を行う本格的四柱推命の専門サイトです。四柱推命の本質と解命方法を詳しく解説し、ユーザーの皆様の理解を深めていきたいと思います。

四柱推命で分かる、頭が良い人の先天的特徴

今回は『四柱推命で分かる頭の良い人』について解説したいと思います。四柱推命においては古来より、人の賢愚を見極めるのは大変難しいということが言われてきており、それはたしかにその通りだと思います。なぜなら、知力や賢愚は、先天的要素のみならず、後天的な要素も関係してくるためです。

しかし、知力をあらわすポイントをおさえることで、先天的に頭の良い人、つまり地頭が良いタイプというのを見極めることができますので、今回はその方法・見方について解説してみたいと思います。

しかも、これはたった2つのポイントを抑えればいいだけなので、とても簡単です。

『地頭のいい人』が先天的にもつ要素とは

まずは、『地頭のいい人』が命式にもつ要素・特徴について紹介したいと思います。

ちなみに『地頭がいい』とは、辞書によると『大学などでの教育で与えられたのでない、その人本来の頭のよさ。一般に知識の多寡でなく、論理的思考力やコミュニケーション能力などをいう。(デジタル大辞泉)』とあります。

これはなんとなく分かりますね。学歴は高くても全然有能とは言えない愚な人もいるし、逆に逆歴が低くても優秀かつ努力家で成功者となる人も多いです。

それでは以下、頭の良い人が命式にもつ2つの特徴を紹介します。

  1. 水のエネルギーが強いこと
  2. 日干と有情な食傷があり、なおかつ食傷と印のバランスが良いこと

まず、1の『水のエネルギーが強いこと』は、最も重要な指標になります。これは、水が「知力」を象徴するためです。水は全般『智』の象徴となりますが、特に壬水(陽水)は知力に秀でる干ですので、ポイントが高くなります。

水が強くなるのは11月前半~1月20日頃までなので、概してこの期間生まれの人は水のエネルギーが強く、知力に秀でる傾向があります。ただし、水旺生まれでも木や金が強くなることも多いため、当然のことながら命式全体の五行力量を測る必要があります。

2の『日干と有情な食傷があり、なおかつ食傷と印のバランスが良いこと』も重要な指標です。というのも、生剋名においては、インプット(知識欲)を象徴するのが『印』であり、アウトプット(表現力)を象徴するのが『食傷』だからです。そのため、食傷と印のバランスが良い人は、知識と表現力(弁舌力・文章力など)のバランスが良く、知性が高い傾向となるのです。

より具体的には、印は思考を象徴するため、物事を熟慮する能力や、筋道に沿って考える論理的思考に優れます。また、印は知識を象徴するため、印のバランスが良い人は知識欲も旺盛です。このため、命式に印があり、なおかつ印のエネルギーが適切な人は、理知的なタイプとなります。

対して食傷は、思考を外に吐きだす表現力を象徴します。それは概して、アイディア力・弁舌力・文章力といったものにあらわれるため、食傷が活きた人は表現力が豊かであり、頭の良い人として見られやすいでしょう。ただし気をつけなければならないのは、食傷が忌神であり、なおかつ無印で食傷が大過する人は、むしろ愚鈍となる傾向があることです。

これはつまり、印(インプット)がないことによって、食傷は知識やアイディアなしの表現となります。これは、ただの無鉄砲や中身のないおしゃべり・表現となりますので、とても『智恵』のあるタイプとは言えないのです。

実際に『地頭がいい人』の命式

それでは、実際に地頭の良い人の命式を見てみましょう。

西村博之さんの命式

以下は、2ちゃんねるの創設者で、現在は『論破王』の異名をもつ西村博之さんの命式です。

天干
地支

ひろゆきさんは日干が壬水であり、なおかつ亥月・水旺の生まれですので、先天的に水のエネルギーが強い人です。加えて、時柱をのぞく地支には全て水を含む支が揃っているため、水が最強である可能性の高い命式構造となっており、典型的な知力に秀でるタイプです。

特に知力に秀でる壬水が、六柱だけで天干地支あわせて3つ存在するため、頭の回転が速く自信満々のタイプです。

さらに、ひろゆきさんは食傷である甲木を亥の蔵干に有し、印である庚金を申の蔵干に有しているため、印と食傷のバランスも適切となっています。

そしてひろゆきさんは、姓名(西村博之)においても水が強いため、総合的に見て最も知力に秀でるタイプと言えるでしょう。

苫米地英人さんの命式

苫米地英人さんは、日本の認知科学者(機能脳科学、計算言語学、認知心理学、分析哲学)。カーネギーメロン大学計算言語学博士でもあり、著書も多数。鋭い洞察力と歯に衣着せぬ言動が魅力の才知溢れる人です。

天干
地支

苫米地さんの命式は見るからに水が強いです。三柱ですが、天干には壬二つ、地支の辰・申・亥はすべて蔵干に水をもちます。特に知力となるのが壬水ですが、苫米地さんは三柱に既に四つの壬水をもっており、先天運を見るだけでもいかにも頭が良さそうです。

また日干・壬水の人ですので、思考を象徴する印は金。この金は月支の申にあり、印が月令を得る命式ですので、水と印のバランスがとても良いと言えるでしょう。

ちなみに辰土や己土など水を剋す土があるものの、陰土は陽水を剋すことができません。また陰土は湿土でもありますので、むしろ金を通じて水を強化する働きもあり、総じて水が強い命式構造となっています。

苫米地さんは印が月令を得る普通格局ですので、喜神は木・火・躁土となります。

松下幸之助さんの命式

以下は、経営の神様と呼ばれた松下幸之助さんの命式です。

天干
地支

松下さんもひろゆきさんと同じ、亥月・水旺の生まれです。ひろゆきさんほど水のエネルギーは強くありませんが、水を含む干支が三つあり、充分なエネルギーがあります。

また合去するものの印の酉金が地支に、食傷の乙・甲が天干にあるため、印と食傷のバランスも良いです。

ちなみに日干が癸水の人は、壬水の人に比べると性格が温和であり、思慮深いタイプとなります。そして松下さんも姓名においては水が大変強いため、大変知力に秀でた『地頭の良い人』であります。

三橋貴明さんの命式

以下は、経済評論家として活躍する三橋貴明さんの命式です。経済に関する深い知識と鋭い洞察力で人気、本も多数出版されています。

天干
地支

三橋さんも亥月・水旺の生まれです。また日干は辛金であり、地支には水を含む丑土や、水を生じる酉金があるため、水のエネルギーが強い命式構造となっています。

また、食傷の水は亥にあり、印の土は丑と天干の己にあり、印と食傷のバランスも良いようです。日干・辛金に対して、水は食傷に当たるため、大変知力に秀で有能なタイプと言えます。

ちなみに日干が水もしくは金の人は、水のエネルギーが比和・相生の関係で強まるため、最も知力に秀でる傾向があります。日干が金の人は水が食傷となるため、才知があり舌鋒鋭いタイプ。日干が水の人は水が比劫となるため、知力と自信に満ちあふれるタイプとなります。ただしもちろん、今回紹介した条件をクリアした上での話です。

この他にも沢山の例がありますが、今回はキリよく3人だけ紹介致しました。

おまけ~愚鈍なタイプの命式

概して、知力に秀でるタイプは有能で実力があるため、お金を稼ぐ能力にも長けていることが多いでしょう。そのため、女性は異性を選ぶ時にも参考になると思います。

そこで気になるのが、では愚鈍なタイプはどんな命式?というものです。これは簡単で、『地頭のいい命式タイプ』とは逆のタイプになります。

  1. 水が命式に全くない
  2. 食傷の大過(普通格局の場合)
  3. 印の大過

1は明白ですね。水は知力を象徴するため、水が命式に全くあらわれていない場合は、知力が低い傾向にあります(ただし、姓名に強い水をもつ場合もあるため、総合的に見る必要があります)。

2の『食傷の大過』は、普通格局において食傷が大過する場合は食傷大過の身弱となります。このような命式の人は、概して思慮が浅く、無分別な傾向があって、行動も無鉄砲となります。これは、相対的に思考を象徴する印のエネルギーが弱めるために起こる事象です。ただし、食傷大過でも従格で食傷が喜神となる場合は別で、むしろ聡明となります。

3の『印の大過』は、印が大過して相対的に食傷が弱まることにより、アウトプットが弱くインプット過多のタイプとなります。性格は思慮深いのですが、何事も考えすぎて行動できなかったり、ネガティブ思考が強いため臆病になりやすいようです。また、印強の人は依存心が強い傾向や、努力を嫌う傾向があり、惰弱となる人もいます。