四柱推命旺

十干と十二支から解命を行う本格的四柱推命の専門サイトです。四柱推命の本質と解命方法を詳しく解説し、ユーザーの皆様の理解を深めていきたいと思います。

大運の出し方

このページでは四柱推命における大運干支の算出方法について詳細に解説していきます。大運については何となく知っているものの、どのような考え方・仕組みで出されているのか?といったことを知らない方も多いと思いますので、ここで詳しく解説しておこうと思います。

まずは大運の最も基本的な事柄について以下に示します。

  1. 大運は1干支が10年間を主宰する
  2. 大運は旺相死囚休を司る月支から起こる
  3. 大運は男性・女性で順か逆かの方向が異なる

以上が大運の最も基本的な事項ですので、まずはこちらを頭に入れておいてください。それではいきなりですが、順に説明していきます。

大運の順行・逆行を知る

大運には順行・逆行があります。これを決めるのがその命の性別と年柱の関係です。以下をご覧ください。

男性の場合の大運の巡り方

  • 男性で年柱が陽の場合、大運は順行する
  • 男性で年柱が陰の場合、大運は逆行する

女性の場合の大運の巡り方

  • 女性で年柱が陽の場合、大運は逆行する
  • 女性で年柱が陰の場合、大運は順行する

となります。以下、私の命式を用いて説明致します。

天干
地支

私は男性であり、年柱は【辛酉】の陰干ですので、大運は逆行です。もし私が女性ならば、「女性で年柱が陰の場合」に当てはまるため、大運は順行となります。

ちなみに年柱の陰陽を知る場合は、年干に注目してください。干支で陰陽が異なることはありませんので、年干が陰干であれば柱も陰です。

大運は旺相死囚休を司る月支から起こる

そして大運は必ず、旺相死囚休を司る月支から起こるということです。このため私の場合、大運は以下の表の通りとなります。

1運2運3運4運5運
順行庚子辛丑壬寅癸卯甲辰
逆行戊戌丁酉丙申乙未甲午

見やすくするために第5運までしか記載していませんが、さらに続いていきます。私の場合は月支が「己亥」ですから、順行の場合はその次の「庚子」から第一運がはじまります。

しかし私は男性・陰干のため、大運は逆行し、「己亥」の一つ前の「戊戌」から第一運が始まることになります。また「大運は1干支が10年間を主宰する」のですから、もし大運が5歳から始まった場合は、5歳~15歳までが一つの干支が司る期間となります。

※干支の順番についてよく分からない場合は、六十干支表などをご参照ください。当サイトの自動鑑定ページにも記載してあります。

第一運までの期間に大運はないのか?

これから説明していきますが、第一運が起こる時期は人によって様々です。私の場合は3歳頃ですが、9歳頃に起こる人もいます。するとそれまでの期間に大運は存在しないのか?といった疑問が起こりますが、「大運立運までは月支の干支が大運となる」と覚えておいてください。

この大運立運までの干支の考え方には諸説ありますが、大運が旺相死囚休を司る月支から起こることを考えると、最も理屈にあった考え方ですので、私はこの説を採用しています。

大運・立運の計算方法

大運には「立運時期」というものがあります。誰もがみんな同じ時期に大運が巡り始めるわけではなく、立運によって大運干支が原局に対して作用をし始めるわけです。このため大運・立運時期を計算し、一体何歳から大運が起こりはじめるのか?を知らなければなりません。

立運時期はそれぞれの生年月日時によって最大で10年の違いがあります。大運の立運時期は、誕生した日時と、前後の節入り日までの日数を計算して出します。その概要と順序は以下です。

  1. 大運順行の人の場合は、生まれた時刻から次の節入りまでの時間を計算する
  2. 大運逆行の人の場合は、生まれた時刻から前の節入りまでの時間を計算する

大運逆行の場合の立運計算

それでは実際に計算してみましょう。私は1981年11月18日12時15分頃の生まれであり、なおかつ逆行ですから、前の節入りまでの時間を計算しなければいけません。この時期は立冬であり、節入りは1981年11月7日21時(立冬)ですから、その間の時間を計算します。

私の場合、直前の節入りまでの時間は約10日と15時間となります。そして節入りまでの時間が分かったら、次の順序で計算を行います。

  1. 日数を3で割り、出た値が立運までの年数となる
  2. 余りが出た場合、1なら4ヶ月、2なら8ヶ月を立運年数に加える。※これは節入り~節入りまでの期間(約30日間)を10年間として考えるため、3日が1年となるためです。
  3. 時間は刻数とし、一刻につき10日を立運年数に加える。※1日が4ヶ月(約120日)なので、一刻(2時間)は120÷12=10となります。

以上で立運の計算は終わりです。これで誰でも大運立運までの時期が分かります。私の場合を計算してみましょう。

  1. 私は大運逆行であり、前の節入りまでの時間は10日と15時間でした。
  2. 10÷3=3と余り1です。3年と、余り1なので4ヶ月を加え、立運時期は誕生から3年4ヶ月と分かります。
  3. 次に時間を刻に直すと、15÷2=7.5刻ですので、+75日間ですから、大運立運時期は誕生から約3年5ヶ月と15日後ということが分かります。
  4. そしてその日数を誕生日から計算すると、大運の第一運が起こるのは1985年5月頃だということが判明しました。
  5. 逆行なので第一運は【戊戌】からのスタートです。

少々ややこしい点もありますが、これが大運立運までの計算の仕組みです。念のため、私が女性だった場合の計算もしてみましょう。

大運順行の場合の立運計算

もし私が女性だった場合は、大運は順行となります。すると誕生日時から次の節入りまでの時間を計算することになります。次の節入りは1981年12月7日13時・大雪です。1981年11月18日12時15分から次の節入りまでは約19日と1時間程度あります。

  1. 19÷3=6と余り1です。6年と、余り1なので4ヶ月を加え、立運時期は誕生から6年4ヶ月と分かります。
  2. 次に時間を刻に直すと、1÷2=0.5刻ですので、+5日間ですから、大運立運時期は誕生から約6年4ヶ月と5日後ということが分かります。※わざわざ刻に直さず、1時間=5日として計算しても良いです
  3. そしてその日数を誕生日から計算すると、大運の第一運が起こるのは1988年3月頃だということが判明しました。
  4. 順行なので第一運は【庚子】からのスタートです。

大運の区切りで突然運勢が変わるわけではない

以上のように大運の立運を出すと、大運が切り変わる明確な時期が分かります。しかし、大運が切り替わったその瞬間からいきなり運勢が変わるというわけではありません。実際は、運勢は波のように起伏しつつゆっくりと変化していくものです。

このため喜神運に入ったから突然良いことが起こるとか、忌神運に入ったから突然悪いことが起こるということはほとんどなく、実際はその前後から緩やかな変化があります。また流年運によってもその大運の喜忌は大きく変わりますので、流年運との兼ね合いも考慮しなければなりません。これについてはまた別の記事で詳しく解説したいと思っています。