四柱推命旺

十干と十二支から解命を行う本格的四柱推命の専門サイトです。四柱推命の本質と解命方法を詳しく解説し、ユーザーの皆様の理解を深めていきたいと思います。

地支の冲について

このページでは四柱推命における十二支の重要な作用の一つ「冲」について解説していきます。冲とは十干や五行における「剋」と同様の作用を及ぼすものですが、干の場合は剋、地支の場合は冲というように分けて表現をします。

冲とは、干の剋と同様、円形に十二支を配した時に真反対に位置する支同士によって起こります。その作用は「対立」「衝突」といったものです。また干の場合と同様、自分から数えて7番目の位置にある地支と必ず冲を起こします。

以下の図をご覧ください。

すなわち北方の子は南方の午と、西方の酉は東方の卯と冲を起こします。十二支ある地支のなかで2組ずつが冲の関係となるわけですので、冲には六種類あることになります。このため、地支の冲を「六冲」ということもあるのです。

冲となる地支1冲となる地支2

干では土の干に「冲(衝)」はありませんでしたが、地支の場合は土の地支も冲を起こします。すなわち未・丑、戌・辰の冲がそれですが、土の地支の場合は蔵干の本気が剋とはならないため、「朋冲」といって他の冲と区別します。「朋冲」ですので他の冲よりもやや剋の度合いが弱いと見ます。

「天剋地冲」とは

下記のような組織の場合、天干が剋、地支も冲となっていることから「天剋地冲(てんこくちちゅう)」と表現することがあります。

「天剋地冲」などというと何かものすごく悪いことのように感じてしまう方もいるかもしれませんが、これが吉となるか凶となるかは命式全体の構造によります。

天干
地支
天干
地支
天干
地支

地支の冲が引き起こす意味

四柱推命に限らずどのような占いでも共通しているのが、「冲」や「剋」という一見悪そうな言葉のイメージから事象を判断してしまうことです。「空亡」も同じですね。

四柱推命では「冲」というと、その道の専門家でも悪い事象が起こると言っている人がいますが、実際には冲自体に良いも悪いもありません。よく聞くのはたとえば以下のようなものです。

  • 日支と時支が冲となる場合は子どもに不幸があるか、子どもに恵まれない(時柱は子どもを象徴するため)
  • 年支と月支が冲となる場合は親と早くから離れ離れになる(月柱や年柱が両親を象徴するため)
  • 日支と月支が冲となる場合は配偶者と疎遠になりやすい(日支が配偶者を象徴するため)

以上のようなことがよく言われることですが、実際に様々な命式を見ていきますと、必ずしもその通りになっていないどころか、全然反対ということもあります。私の場合は子どもが4人いますが、時支と日支が冲を起こしています。もちろんこれから子どもに不幸がある可能性もありますが、「子どもに恵まれない」という部分は既に当たっていません。

同じことが、地支の冲のみから事象を読むすべての事柄に言えると思います。つまり、「地支の冲それ自体には吉も凶もない」ということです。正確には「命式全体の組織によって冲の吉凶が決まる」と言えるでしょう。

あくまでも一般的な見方に過ぎませんが、冲の吉凶については次のことが言えるかと思います。

  1. 喜神が冲を起こす場合は凶(喜神の作用が弱まるため)
  2. 忌神が冲を起こす場合は吉(忌神の作用が弱まるため)

以上のことは干の剋のページで述べたことと同じ理屈によります。ただしこれすらも個々の命式によって吉凶の度合いは随分と変わってくるものですから、一概にすべて同じと言うことはできません。