四柱推命旺

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怪我や事故をしやすい人の先天的特徴

たまに改名のご依頼などで、『なぜか怪我をしやすいのでその点も改善できればと思います』といったご要望を受けることがありますが、そのような人の先天運にはある特徴があらわれています。

これはたった一つの特徴ですので、誰でも慣れてくればすぐに分かるようになるでしょう。

ということで今回は『怪我や事故をしやすい人の先天的特徴』について解説してみたいと思います。

怪我・事故をしやすい人の先天的特徴

早速本題について説明していきたいと思います。怪我・事故をしやすい人の先天的特徴は以下です。

  • 日干が普通格局の身弱で、食傷・財・官のいずれかが突出して強く、なおかつ印が全く無いか、あるいは非常に弱い。

このタイプの人は、不注意によって怪我・事故をしやすい人です。つまりは、

  • 日干が普通格局の身弱で、食傷が突出して強く、なおかつ印が全く無いか、あるいは非常に弱い。
  • 日干が普通格局の身弱で、財が突出して強く、なおかつ印が全く無いか、あるいは非常に弱い。
  • 日干が普通格局の身弱で、官が突出して強く、なおかつ印が全く無いか、あるいは非常に弱い。

の三種ですが、その最も重要なポイントは『印が全く無いか、あるいは非常に弱い』という点です。

ですので、『日干が普通格局の身弱』であっても、印が有力である場合は、怪我や事故をしやすいタイプとはなりません。また、食傷・財・官がバランスよくあるタイプも当てはまりません。なぜならその場合は、食傷->財->官と気が流通するため、それほど偏った気質とはならないためです。つまり、やはりバランスが重要なのです。

なぜ印が弱い人は怪我や事故をしやすいのか?

まずは、なぜ印弱・身弱の人が怪我や事故をしやすいかということを考えてみましょう。それは『印が精神を象徴し、思考や注意力を司っている』ためです。このため、印が著しく弱い身弱のタイプは注意力が散漫であり、行動は衝動的な傾向(特に食傷大過)があるため、その結果としてミスが多くなり、怪我をしやすいと言えるのです。

また印がないため、概して精神薄弱的で気力や覇気が弱く、いわゆる『ぼーっとした人』が多いのも印弱の人の大きな特徴です。周りから見ても、このタイプはどことなく危なっかしさがあり、特に食傷・財・官のいずれかが大過するタイプは気質が強く偏るため、注意が必要となるのです。

そのため、反対に印が強い身強の人というのは概してとても慎重であり、石橋を叩いても渡らないようなタイプが多いのです。思考も緻密でむしろ考えすぎる傾向があり、注意力も高いです。したがって印が強い身強タイプは不注意による怪我や事故を起こしづらい人と言えるでしょう。これは外から見ていても分かります。

ここで注意が必要なのは、あくまでも『普通格局の身弱であり、なおかつ食傷・財・官殺のいずれかが大過しているということ』です。このため、単に食傷や官殺がアンバランスなだけではこれには該当しないという点です。

つまり、食傷大過の命式でも、従児格等で食傷が喜神となる人はそのような無思慮な傾向はあまりなく、普通格局(もしくは健禄格・月刃格・月劫格)の身弱のみに当てはまることなのです。もちろん、財や官の従格も同様です。

食傷・財・官殺大過、それぞれの性質の違いについて

これまでの説明で、普通格局の身弱で食傷・財・官のいずれかが大過するタイプは注意力が弱い傾向にあり、怪我や事故を起しやすいという話をしましたが、さらにもう少し突っ込んでこれら三つの性質的な違いを明らかにしてみましょう。

身弱・食傷大過・印弱の場合
身弱で印が喜神であり、なおかつ食傷が大過するタイプは、悪く言えば非常に思慮が浅く、衝動的なタイプと言えます。身弱の食傷突出タイプは、三つのなかで、最も事故や怪我をしやすい人です。概して自分の思ったことを即座に実行しなければ気が済まないタイプで、感情的であり、忍耐力も弱く、我慢ができずに怒り出すこともよくあるでしょう。また想像力が弱く、自身の言動・行動の結果がどうなるかということを客観的に考えることをしない(できない?)ため、どうしても不注意からの怪我や事故が多くなってしまいます。乱暴なタイプも多く、喧嘩っ早いタイプでもあります。ですからこの食傷大過タイプは、危険なスポーツや人の命に関わるような仕事はまず避けた方が良いでしょう。
身弱・財大過・印弱の場合
普通格局の身弱で財が大過する命式は、財が弱い印をさらに剋すため、非常に危なっかしいタイプです。財の人は行動的で積極性もあるタイプですが、身弱で財が大過する人は無鉄砲でいい加減なところがあり、深く考えて行動することをしないため往々にして不注意による失敗や事故をしやすいと言えるでしょう。また、本人もそんなことはどうでもいいというような考えですので、怪我や失敗をしてもさほど気にすることはなく、反省もせずにまた同じミスを繰り返すというようなことも多いタイプです。
身弱・官殺大過・印弱の場合
身弱で印が喜神であり、なおかつ官殺が大過する人は、無気力的で集中力に欠けるタイプです。これは日干が過剰に剋されるためであり、食傷とは逆の働きとなります。つまり、食傷大過の人は日干のエネルギーが洩れ過ぎていることが原因でしたが、官殺大過の場合は日干が剋され過ぎていることが原因となります。その気質は内向的でネガティブ、また時に自傷的となります。ちなみに官殺大過タイプは食傷大過タイプとは違いうまくやろうという気持ちは強いのですが、いかんせん生命力が弱いため、思考力や注意力が薄く散漫となる傾向が強く、したがってどうしても怪我や事故を起こしやすくなってしまうのです。また官殺大過の人は、自責の念が強いためか自暴自棄にも陥りやすく、それが元で事態をさらに悪くしてしまうようなこともあります。

さらに、概してそのような怪我をしやすいタイプの人は姓名にも印がないことが多いようです。このため改名における改善点はとても簡単で、喜神である印を用いることになります。

また、日頃から『印』の作用を高めるような努力も大変効果的です。それは例えば勉学・読書・瞑想・記憶力向上テストなど、脳や思考力を鍛えることがそのまま印の作用を高めることにつながります。

そしてもちろん、大運との関係も重要となります。食傷忌神であっても、大運に有力な印が巡っている時期は比較的安定した時期となりますし、逆に強い食傷が巡ってくる時期は波乱的暗示濃厚であり、大きな事故や怪我に注意が必要な時期となります。

甚大なバイク事故を小林健太郎さんと『食傷大過』

以下は、料理研究家である小林健太郎さんの六柱です。2012年2月4日深夜、オートバイを運転中に大事故を起こし、頭部骨折などの重傷を負いました。

天干
地支

小林さんは、日干・丁火、月支・酉月・金旺生まれの身弱の人です。五行力量を出すまでもないのは、地支に酉金と子水が結託し、さらに月干には食傷の己土、さらに年干には壬水とあり、この時点で非常に日干が弱いからです。そして、日支に印の卯木がありなおかつ酉と冲を起こしているため、普通格局となるのです(月支の酉金が冲を起こす場合、従財格は成立しない)。

六柱だけでは食傷が大過しているか否かは判断ができませんが、バイク事故を起こした時の大運をうかがってみると、2012年【癸丑】の土旺。なんと食傷の土が巡っていました。そして天干には官殺の癸水が巡っています。つまり大忌神運です。さらには、2014年2月4日はちょうど流年運が【壬辰】に切り替わった日であり、ここにも食傷の辰土があらわれていたのです。しかも天干壬水。

このことから、事故と食傷の大過には大きな関係があることが明白です。また、もし原局において食傷が大過していなくても、大運に強い食傷が巡ればそれと意味は同じですから、その時期は怪我や事故に特に注意が必要となるのです。

ちなみに昔から、特に食傷の不良(アンバランス)は事故や怪我との関連が深いと言われています。

しかし、小林さんは姓名と先天運との関係も大変悪く、忌神の水を三格に有しており、強い波乱の暗示がここにも見て取れました。ちなみに金旺生まれの金強の場合は、たとえ忌神であっても調候である火のほうが好ましく、火と金を対峙させることでむしろバランスが取れ運勢も比較的良好となるのです。