四柱推命旺

十干と十二支から解命を行う本格的四柱推命の専門サイトです。四柱推命の本質と解命方法を詳しく解説し、ユーザーの皆様の理解を深めていきたいと思います。

四柱推命における格局の基本事項と種類

四柱推命において、ある命式を鑑定する場合にまず行うのが「格局の選定」という作業です。

格局とは命式の分類のことです。種々の命式において共通の特性のあるものを分類し、それらに名前を付けて整理することによって、命式の考察を素早く正確に行うことが可能になります。これが命式の格局を選定する最大の理由です。

格局を選定することの意味と重要性

四柱推命において、「格局の選定」はその命式を理解するために必ず必要な作業です。

なぜなら、命式は格局の違いによって用神や喜神・忌神のとり方が異なるからです。このため格局の選定を誤ると、喜神・忌神まで誤ったものを取ってしまうことになりますから、格局の選定作業は非常に慎重に行う必要があるのです。

命式は大きく分けて「普通格局」と「特別格局」とに分類されます。まずはこれらの違いについて説明していきます。

「普通格局」と「特別格局」について

命式は大きく「普通格局」と「特別格局」に分類できます。このためまずは、その命式が「普通格局」なのか、もしくは「特別格局」なのか、ということを見定めなければなりません。

その選定方法についてはそれぞれの格局のページで説明していくとして、まずは普通格局と特別格局に含まれる種々の格局について説明していきます。

普通格局の種類と分類法

まずは普通格局から説明していきます。普通格局は以下の8つの格局に分類されます。

  • 食神格(しょくじんかく)
  • 偏財格(へんざいかく)
  • 偏官格(へんかんかく)
  • 偏印格(へんいんかく)
  • 傷官格(しょうかんかく)
  • 正財格(せいざいかく)
  • 正官格(せいかんかく)
  • 印綬格(いんじゅかく)※正印格とも言います

格局を分類する際の決め手は「月支蔵干」です。以上の8月の格局名は、日主が生まれた季節を司る月支蔵干の生剋名に由来しています。つまり「食神格」であれば、月支蔵干に「食神」となる干があるということなのです。

それでは普通格局の選定方法を以下に示します。

  • 月支蔵干と同じ五行の干が天干にある場合、その蔵干の生剋名から格局を選定する。ただし蔵干を見る順序は、分野の干、本気、中気、余気の順とする。
  • もし月支のどの蔵干も天干にあらわれない場合は、分野の生剋名から格局を選定する。
  • 普通格局の場合、比肩・劫財は天干にあらわれても格局とはならない。

以上が普通格局の分類方法の基本事項です。初学の方にはちょっと分かりにくいと思いますので、以下に私の命式を実例として示したいと思います。

天干
地支
蔵干・本気
蔵干・中気
蔵干・余気

私が生まれた1981年11月18日12時の命式

はじめに言いますと私の命式は「普通格局」です。月支の亥の蔵干には壬・甲・戊が含まれますが、分野は甲です。このためまずは甲と同じ五行が天干にあらわれていないかどうかを見ます。もし天干にあれば庚から見た甲の生剋名である偏財が格局(偏財格)となります。

しかし木の五行は天干にはあらわれていないので、次は本気である壬と同じ五行が天干にあらわれていないかどうかを見ます。すると時干に「壬」があらわれていますから、庚から見た壬の生剋名である「食神」が格局であることが分かります。つまり私の格局は「食神格」ということです。

他の格局も以上のように判断します。ちなみに比肩や劫財を格局とする場合は、月令を得ている必要があります。この場合は普通格局的要素を含む特別格局となります。

特別格局の種類と分類法

次は特別格局について解説をしていきます。普通格局は8つの生剋名から単純に分類ができましたが、特別格局の場合は少々判断がややこしくなります。話をわかりやすくするために、特別格局を大きく分類しながら解説を進めていきます。

普通格局的要素をもつ特別格局

先程も説明しましたが、比肩や劫財を格局とする場合は、月令を得ている必要があり、その場合にこの「普通格局的要素をもつ特別格局」に分類される可能性があります。

次に「普通格局的要素をもつ特別格局」に含まれる格局をご覧ください。

  1. 建禄格(けんろくかく)
  2. 陽刃格(ようじんかく)
  3. 月劫格(げつごうかく)

以上の格局は、日主が月令を得ている場合に成立します。分類は月支蔵干によって判断されます。

なお、ここでは長くなるため、それぞれの詳しい成立条件については触れません。これらの格局の成立条件については、個別ページで詳しく解説していきます。

従格

従格(じゅうかく)は、日主が極めて強いか、極めて弱い場合に分類される格局です。この格局では旺じている五行に従って喜神を取るため、「従格」と呼ばれます。以下に従格となる格局を箇条書きにします。

  1. 従旺格(じゅうおうかく)
  2. 従児格(じゅうにかく)
  3. 従財格(じゅうざいかく)
  4. 従殺格(じゅうさつかく)
  5. 従勢格(じゅうせいかく)

以上の5分類となりますが、「従旺格」は日主が極めて強い場合、それ以外は日主が極めて弱い場合に分類されます。たとえば「従財格」とは財の五行が旺じる季節に生まれ、なおかつ財が大過している場合などに「従財格」と判断されます。

従格についても詳しい選定条件は別ページで詳しく解説していきます。

一行得気格(いちぎょうとっきかく)

一行得気格は名前のとおり一つの五行だけが旺じている場合に分類される格局です。以下にそれぞれの格局を示します。

  1. 曲直格(きょくちょくかく)
  2. 炎上格(えんじょうかく)
  3. 稼穡格(かしょくかく)
  4. 従革格(じゅうかくかく)
  5. 潤下格(じゅんげかく)

条件としては日主が月令を得ており、なおかつ日主と同一の五行が旺じている場合にこれらの格局となる場合があります。詳しくは別ページで解説していきます。

化格(かかく)

特別格局最後は化格です。化格は言葉どおり「日主が化す」場合に成立する格局で、成立条件がかなり厳しいため珍しい格です。

  1. 化木格(かぼくかく)
  2. 化火格(かかかく)
  3. 化土格(かどかく)
  4. 化金格(かきんかく)
  5. 化水格(かすいかく)

成立条件は日主の隣に日主と合化できる干があり、なおかつ成立条件に合致すれば「化格」となります。

仮の特別格局という視点

実は特別格局には「真」になるものと「仮」になるものの2分類があるとされています。どういうことかと言いますと、「真の特別格局」とは成立条件を完全に満たすもの、「仮の特別格局」とは成立条件にやや反するものの、そうかといって普通格局には分類できないもののことを言います。

以上の視点についても格局の個別ページで詳しく解説していきます。