四柱推命旺

十干と十二支から解命を行う本格的四柱推命の専門サイトです。四柱推命の本質と解命方法を詳しく解説し、ユーザーの皆様の理解を深めていきたいと思います。

なぜ日の移り変わりは12時ちょうど(0時)なのか?南中・北中・正中という重要な概念

先日ご依頼者様からのご質問で、日付の切り替わりは23時ではないですか?というご質問をいただいたので、ここに回答したいと思います。まずはじめに言っておきますが、これは極めて重要な問題です(四柱推命だけではなく、四柱推命から派生した他の占いでも同じです)。

なぜなら、もし23時を日の切り替わりとしてしまうと、通常の解命結果と比べて、23時代生まれの人はみんな日柱が変わってしまうからです。日柱が変わるということは、つまり日干も変わるわけですので、解命結果は全く違ったものになる可能性があり、そうなると真実とはかけ離れた結果を生じてしまうことになるでしょう。

四柱推命の大家である武田氏もその著書で『午後十一時に日が替わるとしている人がおりますが、暦法上でも命理・遁甲上でも全く誤りであります。日の変わりは真太陽時午前0時です。(四柱推命詳義より)』と述べています。

それでは、なぜ日の変わり目は午前0時なのか?これについて説明していきましょう。

なぜ23時(子)ではなく、24時(0時)に日付が変わるのか?

四柱推命の議論でもたまに見かけますが、23時を起点とする方法は、おそらく『子の地支が六十干支のはじまりなのだから、日も子刻ちょうどから始めることが理に適っているはずだ』というものでしょう。しかしこれが大きな間違いなのです。

なぜなら、四柱推命では暦法に則り、北中する時刻を日付の切り替わりと定めているためです。『北中』とは、「太陽がちょうど真北にくること。天文学においては、ある天体が日周運動によって、観測地点における子午線、すなわち、天球上の天の北極・天頂・天の南極を通る大円の、天頂の北側を通過することである(ウィキペディア)」ということです。

つまり、北中は子刻のちょうど真ん中。そして、南中は午刻のちょうど真ん中ということになりますが、それが午前0時(子刻の中間)と午後0時(午刻の中間)に当たるのです。そしてこれは言い換えると、太陽が最も高く上がる時が南中であり、その逆が北中となります。

したがってもし23時を日付の切り替わりとしてしまうと、太陽が子午線からズレた時刻を一日の切り替わりとしてしまうという、暦法上大きな間違いをしていることになり、その結果解命結果も当然ズレてしまうことになるのです。

ちなみに、天体(太陽)が子午線を通過することを『正中(せいちゅう)』と言います。すなわち、子午線を通過するその時が日の移り変わり、および午前・午後の移り変わりとなるわけです。

日柱が替わる時刻は一定じゃない?真太陽時の重要性

しかし、では毎日北中する時刻が一定かというとそうではありません。時計の針は毎日12時には12時を指しますが、それは時計上だけの話で、太陽の位置とぴったり一致しているとは限らないのです。

このため、正確な北中・南中の時刻を知るためには、時差および季節による正中時刻のズレを補正しなければならないのです。これが『真太陽時(しんたいようじ)』を知るということであり、四柱推命では非常に重要になります(時差を補正しない四柱推命は当てにならないということです)。

なぜなら、四柱推命は太陽と地球の相関関係によってその人の先天運(五行エネルギー)を知ろうとする占いだからです。このため、命式算出は時計の針に依存するのではなく、太陽の位置に依存しなければなりません。

したがって、命式の算出においては、必ず時差および季節におけるズレを修正する必要があるのです。これについては、私の作成したプログラムでもある程度は補正ができるため、こちらをご利用ください。ただし、極めて厳密なプログラムではありませんので、生まれた時刻が時柱のちょうど切り替わりに当たる場合は、より厳密に調べる必要があるかもしれません。

これまでの解説で、23時(子刻)に日の開始時刻を設定することが、大きな間違いであることが分かっていただけたかと思います。