四柱推命旺

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ご依頼者様の命造紹介~稀に見る低位相の先天運を解説&考察

本日はご依頼者様(虎の舞)の命造を紹介したいと思います。稀に見る低位相の先天運についてです。

『性格に難あり、本人も周りも困っています。』とのことでご依頼をいただきましたが(おそらくはお母様から)、境遇詳細は不明です。ただ小学生の方ですので、余程のことなのだと想像がつきます。

早速命式をご覧ください。

天干
地支

日干は丁火で、月支・午月・火旺の生まれです。地支には巳・午・未の方合(火)が揃い、火が大過していることがうかがえます。さらに、月支が午火のため、天干の戊と癸が火化します。

天干丙(戊)丁(癸)
地支

こうなると、轟々と燃えさかる炎があるだけで、全て燃やし尽くしてしまうような命造です。時支に酉金がありますが、火によって溶解していまい、財源とはなりません。

とはいえ、印(木)がないため、従旺格にも分類できません。いわゆる外格崩れという格局で、位相は低の低に分類されます。

原局における五行の力量を見てみましょう。

  • 木:0
  • 火:45以上
  • 土:5~8
  • 金:1~2
  • 水:0

上記は補正をかけた値ですが、火が危険なほど大過しています。調候用神の壬水も皆無で、ただただ強い火が大火事のように燃えさかっている命造ですので、『性格に難あり、本人も周りも困っています。』ということがありありと伝わってきます。

幸い、ご依頼者の姓名構造は喜神が優勢であったため生命は維持できているようですが、これがもし忌神の木・火ばかりであれば、これまでの人生で命を落としていたかもしれません。そのくらい忌神が強い命造です。

ここで、命式の基本情報を示します。

  • 日干:丁
  • 格局:月劫格
  • 日干強弱:身強(極強)
  • 用神:己土
  • 喜神:土・金・水
  • 忌神:火・木
  • 調候:壬水

ということですが、比劫(火)が大過する場合は、まず食傷でそのエネルギーを洩らす必要があります。このため土が用神です。その上で、土->金->水というエネルギーの流れを作ることが重要ですので、姓名構造は【水・金・土】最良となります(幸い、天格が水であったため、最良構造で作成することができました)。

【水・金・金】のようにしても悪くはありませんが、食傷(土)がないと火は洩らすことができず、才能発揮運・仕事運・財運・対人運・健康運等を弱めてしまいます。

位相については、下記の要因によって最低ランクとなります。

  • 命造が忌神に極端に偏っており、喜神が無力化
  • 調候用神が無力
  • あるのは比劫(火)だけで、印もなし
  • 陰の日干(丁)は強すぎることを嫌う
  • 従旺格にもなれず、忌神が甚だしく大過

またこのような命造の場合は、先天的気質の傾向は下記の如くとなります。以前、同じ丁火の人で比劫が大過している知り合いがいましたが、その方の性情とも合致します。要は比劫の悪い面がすべて出てくるイメージです。

  • 我が非常に強い
  • 熱しやすく感情の抑えが効かない(先天性障害をもっている場合もあり)
  • 短気・剛毅・独断的で、自分の考えを常に主張して曲げず好き嫌いが激しい
  • 協調性の欠如・独りよがり・度量が狭い・孤独・対人関係の争い等
  • 暴走する・闘争的・ひたすら我が道をいく

そして病においては火が病原となる可能性が高く、特に心臓に注意が必要です。このような命造では、先天性心疾患がある場合も多いです。

ただご依頼者の先天運は命式こそ悪いものの、将来的に大運の巡りが良いため、この点は救いとなっていました。改名を行い、幸福な人生を送ることを祈っております。