四柱推命旺

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鳥山明さんの先天運と喜神・忌神

今回は、先日急性硬膜下血腫のために死亡した漫画家・鳥山明さんの先天運解読を行いたいと思います。

早速見ていきましょう。

鳥山明さんの命式と日干強弱

鳥山明さんは、1955年〈昭和30年〉4月5日の生まれとされています。生まれた時間は分かりませんので、今回も三柱から鳥山さんの喜神・忌神を推測していく流れとなります。

天干
地支

鳥山明さんは、日干・丙であり、月支は卯月・木旺の生まれです。このため、印が月令を得ており、必ず普通格局になります。早速五行の力量を見てみましょう。

  • 木:20.0
  • 火:4.0
  • 土:1.0
  • 金:2.7
  • 水:1.0

とこのようになります。木が最強となりますが、これは月支の卯と年支の未が木局半合を形成するためで、これによって日干の身強は確定と言えるでしょう。つまり、印がやや大過する命造ですが、原局では己・乙は剋去とみなしますので、木の力量は15程度とみてもよく、土は無力とも言えます。

ただし、一刻のみ身弱となる場合があり、以下の時間帯です。

天干
地支

23時頃生まれの場合は、月柱自体が変わり、子・申・辰の水局半合が出来るため、日干身弱となります。とはいえ、大運と照合すると上記の時間帯生まれである可能性は非常に低いと考えています。その理由は後で明らかにします。

したがって、この時点で鳥山さんは日干・身強である可能性が非常に高く、以下のようにとらえることができます。

  • 日干:丙火
  • 日干強弱:身強(小~中強)
  • 格局:印綬格
  • 用神:庚金
  • 喜神:金・土
  • 忌神:木・火・水(閑神)
  • 調候:不要

一応三柱にて、水は忌神の木を生じるため閑神としていますが、もし以下の時刻生まれであれば水も喜神となります。

天干
地支

上記ですと大変位相の高い命式と言え、大運との関連から、上記の生まれである可能性は高いと考えています。位相が高い理由は、まず食傷生財であること、五行具備であること、等が挙げられます。

上記時刻の場合は水が来ても、堤防となる戊土によって制され、むしろ官が喜神となり名誉・社会的地位を得ていく暗示があります。

鳥山明さんの大運動向と運勢

それでは鳥山明さんの大運を概観していきましょう。

1975年~1985年【丁丑】

身強の丙火にとって、財を蔵する丑は喜神運となります。なお鳥山さんは大運逆旋のため、丑は土旺から開始し、後に水旺運となります。財運のため、必ず財を得るチャンスが訪れてきます。

1974年~1977年はデザイン会社時代とされています。

その後、【1978年1月に『週刊少年ジャンプ』の新人賞である月例ヤングジャンプ賞へ応募作品の『アワワワールド』を投稿する(ウィキペディア)】。

【1978年、『週刊少年ジャンプ』にて読み切り作品『ワンダー・アイランド』でデビューを飾るも、読者アンケートの結果は最下位であり、その後『週刊少年ジャンプ』本誌や増刊号で発表した短編作品の人気も、芳しいものではなかった。】

そして【1980年5・6合併号より『Dr.スランプ』の連載開始。瞬く間に人気作品となり、早々にテレビアニメ化が決定。タイトルに“アラレちゃん”と追加され、1981年4月より『Dr.スランプ アラレちゃん』として放送開始】し、人気漫画家としての多忙の日々がはじまります。

その後1984年には『Dr.スランプ』の連載が終了し、『ドラゴンボール』の連載を開始します。つまり、この大運期に成功のきっかけを掴んでいることが分かります。

1985年~1995年【丙子】

地支には子・水旺運が訪れました。水は忌神の木を生じますし、日支の申と合する場合はさらに強い水となります。もし水が閑神的作用となる場合は、印の木を生じ強めるため、自由を束縛される悩みの多い運気となるはずです。

しかし水が喜神となる場合は、苦労多いものの(水が印を強めるため)、名誉・名声をさらに得ていくことになるでしょう。これは官の働きによるものです。

1985年には、ドラゴンボールが【『ジャンプ』の看板作品に躍り出る。以降、次々と登場する強敵・難敵との戦闘や修行をメインに据えた物語となった。しかし、戦闘シーンが多くなるにつれ、小柄な少年体型の悟空では動き(アクション)に限界があり作画が難しく、連載をやめたいと申し入れたことがある】となり、苦悩していることが分かります。

とはいえドラゴンボールは大ヒットし、【1986年から1997年まで『Z』『GT』と二度の改題を経て放送されたテレビアニメシリーズは、平均視聴率20%を維持した】とあり、その名声を確固としたものとします。このため、鳥山さんは原局において水が喜神である可能性があるのです(とはいえ姓名構造が忌神ばかりの構造のため、体疲弊、気苦労も多し)。

【『ドラゴンボール』がテレビアニメとの関係でアニメスタッフに原稿を下描き状態で見せなければならなくなるなど、精神的にも肉体的にもハードな連載になったため、長期連載を辞めることを決断。1995年の『ドラゴンボール』の連載終了後は、デザイナー仕事の合間に『週刊少年ジャンプ』およびジャンプ系列誌での読み切り、短期集中連載作品がメインになっている。】

大運と事象についての考察

ここで一旦、大運(流年運)と事象についての関連についてお話したいと思います。成功者の中には、大運における喜神が連続したために大きく成功した者もいれば、一大運のみで大きく成功し、その後忌神運となることもあります。逆も然りです。例をあげます。

成功者の事例

  • 喜の大運期に大きく成功
  • その後忌神運か平運に入るが、前運の勢いで成功維持
  • 忌神運が連続し、疲弊しながらもなんとか成功維持
  • 既に確固たる名声を得ている場合、忌神運期でも大人しくしていれば現状維持となる。

鳥山明さんについても、大運を概観する限りは上記の例が少なからず当てはまると考えています。

不遇者の事例

  • 忌の大運期に仕事で疲弊・過労
  • それでも生活維持のために必死に頑張り、ストレス過多
  • 次に喜神の大運期に入るが、その頃に病気発覚

等ということも多くありますので、まずは単純に喜神運だから絶対に喜の事象が出る、あるいは忌神運だから必ず忌の事象が出るというわけではないことにご留意ください。しかしながら、やはり生命力・体調・運気・境遇・環境の面で忌神の影響は必ず出ますので、この点を見分けるということが重要になります。

1995年~2005年【乙亥】

【乙亥】は忌神寄りの大運となります。なぜなら亥は蔵干に忌神の甲を有しており、天干の乙木と通根するためです。これにより、日干は過剰に強く、運気は低迷傾向です。

とはいえ、鳥山さんはそれまでに大成功を収めているため、その地位を維持していくことになります。なおドラゴンボールの連載はちょうど1995年に終了しました。

【『ドラゴンボール』がテレビアニメとの関係でアニメスタッフに原稿を下描き状態で見せなければならなくなるなど、精神的にも肉体的にもハードな連載になったため、長期連載を辞めることを決断。1995年の『ドラゴンボール』の連載終了後は、デザイナー仕事の合間に『週刊少年ジャンプ』およびジャンプ系列誌での読み切り、短期集中連載作品がメインになっている。】(ウィキペディア)

2005年~2015年【甲戌】

ここで再び喜神運・戌が巡ります。ただし、時柱が午でなければという話ですが、おそらく鳥山さんは先天運が高位相だと考えられますので、時柱が午である可能性は低いでしょう。ちなみに以下の命式だと高位相となります。

天干
地支
天干
地支

※あれだけの才能の持ち主ですので、食傷【戊戌】が強い可能性が高いです。

鳥山さんは大運逆旋ですので、前半土旺、後半金旺となり、この大運期の後半の方が運気が良好となります(特に財運が好調)。

2015年~2025年【癸酉】

地支に喜神の酉が巡ってきました。この酉は金の旺支であるため、財運は非常に好調であったはずです。しかし、健康運についてはどうでしょうか?これについては虎の舞の方で解説しましたが、実は鳥山さんは姓名構造において忌神が多く、これによって健康運が大きく弱められる暗示がありました(木の病気に罹りやすい)。

そのような場合は、喜神運が巡ってもその忌構造により、体調不良や病難を発する例が多くあるのです。虎の舞に来られるご依頼者様・ご相談者様の中にも、姓名に忌神ばかりある人は、喜神運にも関わらず病気や災難が大変多い等のご報告を度々受けております。

ただし流年運においては、2022年・2023年と鳥山さんの忌神である寅・卯が続けて巡っており、これによって健康運が一気に弱まったのでしょう。特に2023年の卯は酉と冲の関係にありますし、原局と卯・未・卯の木の半合以上を形成する可能性があるため、【癸卯】運中に健康運が大きく低下したことは明らかです。

したがいまして、先天運位相や大運位相も重要ではありますが、同程度に姓名構造・位相も重要となることはよく覚えておいてください。