四柱推命旺

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岸博幸さんの先天運解読と喜神・忌神

今回は岸博幸さんの先天運解読を行いたいと思います。報道の通り、先日岸さんは多発性骨髄腫に罹患していることを明らかにしていますが、姓名位相や現在の運勢はどのようになっているのでしょうか?

早速ですが、岸さんの先天運解読を行っていきます。とはいえ、時柱が不明のため、通例どおり事象などから喜忌を予測する形となります。

岸博幸さんの命式と喜神・忌神

岸博幸さんは1962年9月1日生まれとあります(ウィキペディア)。

天干
地支

岸さんの日干は壬水であり、月支は申・金旺の生まれであるため、印が旺じています。しかし、申は寅に挟まれており、力を発揮しづらい並びとなっています。

また岸さんの先天運は、三柱から推測するには最も難しい命造となっています。なぜなら、時柱の構造によって、身強・身弱どちらにもなり得る構造だからです。そこでまずは、三柱における五行の力量を取っていきます。

  • 木:約2.5
  • 火:約1.0
  • 土:約6.0
  • 金:約6.2
  • 水:約8.0

上記は若干補正した五行の力量です。ご覧のように水・金が最も力を得ているため、三柱においては日干身強と判断できます。しかし、木・火・土の五行もそれなりに力量があるため、身強と断定することはできません。

そこで、以下に日干が最も弱くなる時間帯と、強くなる時間帯を分けて表示します。

天干
地支

上記は23時の生まれの場合です。この場合、日干の力量は中強以上あり、かなり強い状態です。そして日干が身強となる時間帯は、0時~6時、15時~23時迄でした。

天干
地支

上記は日干が最も弱くなる時。しかしそれでも、金旺の生まれのため、平弱~小弱程度となります。日干が身弱となる時間帯は、精査したところ7時~14時迄でした。このため岸さんは、日干が身強である可能性の方が高いことが分かります。

岸博幸さんは身弱の可能性が高い

しかし、岸さんの経歴と大運を照合してみると、身強では事象と合致しないという事態が起こります。早足となり申し訳ありませんが、以下に大運と経歴を簡単に見ていきましょう。

ちなみに日干身強の場合は喜神が木・火・土、身弱の場合は喜神が金・水となります。

第三運【辛亥】水旺

岸博幸さんが大学を卒業後、通商産業省(経済産業省)に入省したのが1986年のことです。その前の1985年に、大運は【辛亥】水旺運へと入っているのですが、もし身強であれば忌神運期となります。

ところがこの大運下では、『1986年(昭和61年)、大学を卒業し、通商産業省(経済産業省)に入省。1990年よりコロンビア大学経営大学院に留学し、MBA取得。通産省通商政策局総務課、工業技術院総務部産業科学技術開発室を経て、1995年より朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)に出向』と、旺盛な活動を示しています。

第四運【壬子】水旺

その後も水旺運は続きます。32歳頃からは、大変水の強い大運【壬子】が巡ります。水を忌む場合は大忌の運です。

しかしこの期間においても、『1998年、通産省に復職。その後、資源エネルギー庁長官官房国際資源課を経て、2000年、内閣官房情報通信技術(IT)担当室に出向しグループリーダーを務めた。2001年(平成13年)の第1次小泉内閣発足を機に経済財政政策担当大臣補佐官に就任(大臣は竹中平蔵)、2002年からは金融担当大臣補佐官兼務。2004年以降は竹中経済財政政策担当・郵政民営化担当大臣政務担当秘書官に就任』と、むしろ順調な成功を収めていることから、水は忌ではない可能性が示されます。

そうなると、岸さんはどの時間帯の生まれでしょうか?おそらくは出自からして、先天運高位相と思われますので、そうなると11時~14時代の火の生まれの可能性が最も高いのです(食傷・財ともに有力となり、比劫の水運を忌まず)。

第五運【癸丑】、第六運【甲寅】

そして第五運の【癸丑】運も様々な分野で活躍をしていましたが、第六運の【甲寅】【癸卯】運に入って今回の病気が発覚しました。もちろん、もっと前に病気の兆候があらわれていた可能性はあるため一概には言えませんが、岸さんの命式に二つの寅があることは大変気になる所です。

すなわち、大運にも寅があらわれたことで、申がほとんど無力化してしまい、健康に問題があらわれたという可能性です。多発性骨髄腫というのは主に水に関連する病気のため、これを岸さんの命造・大運と照らし合わせると、水のエネルギーが著しく低下していた、という理屈になります。

岸さんの生まれが以下の命造だったとして、ここに【甲寅】が巡ったと想定してみましょう。

天干
地支

寅三支となるため、申はほぼ無力化(金のエネルギーが0に近くなる)。また天干にも甲木が巡るため、日干はエネルギーを著しく奪われます。さらに、流年にも寅・卯が続けて巡ったことで木が大過し、水が司る骨髄に関連する病気を発した、という仮定です。

以上を読んでご理解いただけたかと思いますが、岸さんは身弱である可能性が高いのです。

岸博幸さんの姓名は水が大過し凶~食傷大過の可能性

では、姓名についても確認しておきましょう。岸さんの姓名は、三才【水・水・水】と水ばかりの構造です。このため、先天的喜神を補っていて良いのではないか?と思われる方もいるかもしれませんが、答えはNOです。

なぜなら、食傷の寅二支があり、なおかつ大運に【甲寅】が巡る場合は、食傷大過。これにより、水は忌神となる可能性があるからです。これは、『食傷が大過する場合は、比劫は食傷を強めてしまうため、忌となる』という原則に基づきます。

気の流れとしては、水が強い木を生じることにより、木のエネルギーがさらに強くなり、比劫の気をどんどん奪っていくという状態(悪循環)となります。このため、比劫も忌の分類となるのです。

このため、時柱にもよりますが、岸さんの最良構成は【水・金・土】と言えるのです。水のエネルギーがとても強い岸さんの姓名は、やはり水智により知力鋭敏にして活動力旺盛(岸さんのこれまでの活動が全てを物語っています)となりますが、印の力量が弱ければ今回等大運によっては印弱となるため、必ず印を入れる必要があるのです。

また食傷を抑えるためには、官(岸さんの場合は土)も有効となります。このため、姓名に土と金を配することによって、より健康運は向上することになるのです(ただし、知力や活動力は若干落ちます)。

以上、早足でしたが、岸さんのおおまかな運勢について見てきました。