四柱推命旺

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特別格局の選定方法

この記事では特別格局のそれぞれの成立条件ではなく、主に「普通格局」と「特別格局」の分別方法について解説していきたいと思います。特別格局に属する格局の詳細な解説は、それぞれの格局別のページで行いますのでそちらをご参照ください。

格の選定においては、「特別格局に属さない命式が普通格局となる」わけですから、まずは命式が特別格局に属すか否かを判断する必要があります。そして命式が特別格局ではないことが判明したら、その命式は必ず普通格局に分類されることになります。

それでは命式が特別格局か否かを見極めるポイントをあげていきます。特別格局に分類される命式には、「日干が月令を得ている場合」と「日干が月令を得ていない場合」の二通りがありますので、話をわかりやすくするため、この二つに分けて説明していきます。

日干が月令を得ている場合

「日干が月令を得る」場合、必ずその命式は特別格局に分類されます。このためまずは日干と月支の関係を見て、日干が月令を得ているか否かを判断します。

「月令を得る」とは、日干と同一五行が本気である月支に生まれることですので、たとえば日干が甲で月支が寅の場合は「月令を得ている」ことになります。

ただしここで注意しなければならないのは土の干(戊・己)の場合です。土の干の場合、普通格局の項目でも説明しましたが、余気が旺じる季節と土が旺じる季節の二通りがありますので、この点を判断しなければならないのです。つまり土の干の場合、余気が旺じる季節は「月令を得ません」。

以下の表をご覧ください。

月支旺じる五行と干
前半は水旺(壬・癸)
節入り後13日~は土旺(戊・己)
前半は木旺(甲・乙)
節入り後13日~は土旺(戊・己)
前半は火旺(丙・丁)
節入り後13日~は土旺(戊・己)
前半は金旺(庚・辛)
節入り後13日~は土旺(戊・己)

となりますので、日干が土の干である場合、月令を得る時期は以下となります。

日主月令を得る条件
辰・未・戌・丑の生まれであり、なおかつ節入り後13日以降の生まれである
辰・未・戌・丑の生まれであり、なおかつ節入り後13日以降の生まれである

となります。そして日干が月令を得る場合は必ず特別格局となるわけですから、後は特別格局としての判断を行っていきます。

日干が月令を得ている場合に属する可能性のある格局

日干が月令を得る場合、以下の格局に分類される可能性があります。

格局名概要
建禄格日干が月令を得、なおかつ分野の干が「比肩」となり、さらに従格や一行得気格に分類されない場合
陽刃格日干が甲・丙・庚・壬のいずれかであって月令を得、なおかつ分野の干が「劫財」であり、さらに従格や一行得気格に分類されない場合
月劫格日干が乙・丁・戊・己・辛・癸のいずれかであって月令を得、なおかつ分野の干が「劫財」であり、さらに従格や一行得気格に分類されない場合
従旺格日干が月令を得、なおかつ印や比劫が重々とある場合
一行得気格日干が月令を得、なおかつ印や比劫が重々とあり、さらに日干と同一五行が特に強い場合

次は「日干が月令を得ない場合」について見ていきます。

日干が月令を得ない場合

日干が月令を得ない場合、その多くは普通格局に分類されますが、以下の条件を満たす場合は「棄命従格」という特別格局に分類されることになります。「棄命従格」とは日干が著しく弱く過弱となり、自分を捨てて強いものに従わずにはおれない状態からそのような名前が付けられています。

すなわち「従旺格」も「棄命従格」も強いものに従うという点では同じですが、両者ではその方向が全く異なるということです。(「従旺格」は強い日干が弱いものを従わせる、「棄命従格」は弱い日干が強いものに従うというイメージです)

「棄命従格」に属するための条件

以下の条件に合致する場合は「棄命従格」に分類されます。棄命従格には以下の4種類があります。

格局名概要
従児格食傷が月令を得て重々とあり、なおかつ比劫が無力で、印が全くない場合
従財格財が月令を得て重々とあり、なおかつ比劫も印も全くない場合
従殺格財が月令を得て重々とあり、なおかつ比劫も印も食傷も全くない場合
従勢格食傷・財・官のいずれかが月令を得ており、なおかつ比劫も印も全くなく、食傷・財・官の勢いがほぼ等しい場合

以上に当てはまる場合は、普通格局ではなく特別格局に分類されます。

化格という特別格局について

上記以外に、「化格」という特別格局があります。これは日干と時干、および日干と月干が干合し、なおかつ特別な条件に合致した場合に成立する珍しい格局です。

化格は成立条件が厳しいため、専用のページで詳しく解説致します。